『失敗の科学』

マシュー・サイド

小説は、人々が信じたいことを見せるのが仕事。でも、ビジネスで成果を上げるには、「信じたくないことを見る」能力が必要だ。
特に大切なのは、失敗を見つめ、そこから学ぶこと。
成功の鍵を握るのは才能ではなく練習なのだ
失敗こそが最大の学習機会であり、そこから積極的に学ぶことでわれわれは成長することができる
しかし、そこに至るには、失敗を認められない、フィードバックを受け取れないという人間のバイアスを知ることが必要です。

医療過誤が最も起こりやすいのは、医者に悪意がある時でもやる気がない時でもない。
患者のために真面目に仕事に取り組んでいる時なのだ
何かミスを犯して自尊心や職業意識が脅かされると、我々はつい頑なになる
「クローズド・ループ」とは、失敗や欠陥にかかわる情報が放置されたり曲解されたりして、進歩につながらない現象や状態を指す。
逆に「オープン・ループ」では、失敗は適切に対処され、学習の機会や進化がもたらされ

る集中力は、ある意味恐ろしい能力だ。ひとつのことに集中すると、ほかのことには一切気づけなくなる
タスクの終了後、それぞれの学生にどのくらいの時間が経過したか尋ねてみると、
簡単なタスクを終えた学生は正しい時間を答え、難しいタスクを終えた学生は、実際より40%も短い時間を答えた
問題は当事者の熱意やモチベーションにはない。改善すべきは、人間の心理を考慮しないシステムの方なのだ

心理療法士は、治療が成功した患者の精神機能がその後も良好かどうか、あるいは結局失敗に終わったかどうか、まったく知らない。
つまり、治療の長期的な影響に関するフィードバックがまったくないのだ
「私に問題があるかもしれない」と言えるか?
組織の上層部に行けば行くほど、失敗を認めなくなる
全作品中最も「質」の高い作品を出したのは、「量」を求めたグループだった

「物語」が人を欺く
「◯◯をしなかったら、起こっていたかもしれない事」は検証実験において「反事実」と呼ばれる。「反事実」は目に見えない。
売り上げが伸びた理由はもっとほかに隠れているかもしれない
複雑な世界から物事を学ぶには、その複雑さと向き合わなければならない。

何でも単純に考えてすぐに誰かを避難するのはやめよう。肝心なのは、問題を深く探って、本当に何が起こったのかを突き止めること
ただ暗闇の中で(フィードバックなしで)練習をしても、ゴルフは上達しない、という視点。
間違いを教えてくれるフィードバックがなければ、訓練や経験を何年積んでも何も向上しない。
出版に携わる人間が心しなければならないのは、何にでもあてはまるものは科学ではないという指摘。
出版界で大流行のアドラーへの批判は、出版業界の人間はもちろんのこと、ビジネス書読者全員が読んでおくべきだ。
あらゆるものが当てはまるということは、何からも学べないことに等しい
われわれは、「不変の真理」や「共通の成功法則」をつい追い求めてしまいがち。
それを戒め、個々のケースから学び、徐々に上達していくこと(マージナル・ゲイン)が大切。

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より