「納得の説得」
島田久仁彦
「納得」とは、誰の目から見た納得でしょうか。
自分が納得した内容が、隣の方にも納得できるものかは別の話です。
家族で休暇に何をするか話し合う際、仮に父親が、独断で家族全体の行動を決めてしまったら、他の家族は納得するでしょうか。
おそらく、「自分の意見も聞いて欲しい」と感じるのではないでしょうか。
職場においても、もし上司が「これが、わが社の方針だから、黙って従い、仕事をしろ」と言ってきた時、
「上からの支持だから」と素直に納得し、全力で勇んで、取り組めるでしょうか。
おそらく、なんだかしっくりこない、身が入らない状況になると思います。
上司・リーダーが方向性をを示す事は、もちろん必要ですが、
チームや家族から、出来るだけ多くの考え方を引出し、英知を結集する事も大事な役割です。
全員からの意見を聞いたうえで、決定を下すのであれば、それぞれに「自分の意見は考慮された」と感じてもらう事ができる。
また、同じ決定内容になっても、随分と納得の度合いが違ってくるはずだ。
リーダーにとって、大事な事は、「関わる者すべての意見を聞き、それぞれが納得できる形で結論に導く事」です。
たとえ時間が掛かるように思われても、私は、必ず実施します。
どのような場でも、各々が立場や利害を背負っている。
それらを余すことなく聴き取り、それを元に決定案を提示し、内容に責任を負う。これこそが、「納得の説得」の理想の形である。
アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より