「親への恨み辛み」

早樫一男、臨床心理士

相談は、ゆっくり話してもらう事から始まる。聴き手は、あくまで聞き役に徹する。
話す事は、放すこと。心の内に溜まった感情を開放する。
話す事は、離すこと。言葉にする事によって、客観的に整理できる。
まずは、親への恨み辛みを始めとした複雑な感情を話してもらう事からスタートする。
聴き手は、話の内容について責めない。
「話しにくいことを、よく話してくれましたね」とねぎらう。安心して話せる環境を作っていく。

長年にわたって、持ち続けた恨みの感情は簡単に解消できるものではない。
しかし、安心して話ができる場を継続して、本人がそれに気付き始めると、問題解決の光が見えてくる。
「母も、大変な苦労があった」「当時、母も一生懸命だった」「母も、工夫してくれた」など
恨んでいる相手の状況や立場を理解できるようになる事が恨みが解消されていくための重要なポイントだ。
相手を赦す気持ちが解決へ向かう第1歩となる。
解決に向けてのキーワードは「赦しの心」。その元になるのは、今ある状況に感謝する心、成ってくることを喜ぶ心だ。

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より