食卓に時間の流れを演出する日本のもてなし 

桝野俊明

西洋のごちそうは、豪華な料理を並べる。高級な食材や手に入り難い料理を揃える。
日本人にとっての最高のもてなしは、旬を意識した料理を揃えることにある。

料理の主となるモノは、その時期の、正に旬のもの。
そのメインに付け加えるものが2つある。
一つは、旬を少し過ぎたもの。 旬の名残を感じさせる料理。
もう一つは、旬の走りの食材を使った料理。 まだ旬ではないけれど、そろそろ出始めてきたもの。

つまりは、名残のあるものと、今まさに旬のものと旬の走りのものの三品。
過去と現在と未来という時間の流れを演出し、客人を楽しませる。
最高のもてなしと言っても 必ずしも高級な物である必要はない。

アルコール、除菌、マスクの仲間の経営塾より