誰しも人生のステージは変わっていく

堀江貴文

仕事や人間関係、触れる情報によって、誰しも人生のステージは変わっていく。その間に友人や趣味仲間の、刺激の賞味期限はすり減って、話が合わなくなっていくのは、ごく普通の現象だ。
時間が経てば、遊ぶ場所が変わり、食事をする場所も変わり、価値観も大きく変わっていくものだ。そんなとき、いつまでも変わらない話をして、「あの頃はこうだったな~」と昔話をしてくる友だちは、どんな存在だろう。
心が休まる?なるほど、懐古心を温めるという意味では、いいところもあるかもしれない。でも本当は、疎ましいのではないか?過去の関係にしがみついて、前へ行こうとするのを邪魔する…とまでは言わないけど、「昔から変わらない同じ話」を繰り返す相手が、
いまとこれからを前進していこうとするする人生に、絶対必要だとは、どうしても思えないのだ。

子どもの頃から、ずっと仲良しの友人がいて、絶対に「捨てない」、一生大切にするんです、と言う人も多いだろう。それはそれで結構。好きにしたらいい。ただ僕は、価値観の変わらない、昔話をする友だちは、持ちたくない。
同窓会とかで昔話が楽しい、という感覚は、まあわかる。僕はほとんど同窓会の類いは行かないけど、「思い出す」ことに一種の快感があるのは、たしかだと思う。でも、そんなもの何年かに1回でいいのでは?毎年恒例とか、定期的にやる必要はないだろう。

僕はビジネスを始めて、見える世界のステージが、ハイスピードで変わっていった。変わるごとに、出会った友だちや仕事仲間とは話が合わなくなり、「捨てて」きた。思い切りがいいのではない。どこか自分に課していた部分もあっただろう。
「次のステージでうまくいかなくなったときに、以前のような交友関係に戻れる」という保険を、かけたくなかった。仕事で成功していくにつれて、人間関係のリセットを繰り返し、新しい刺激的な友だちをつくっていく。それが僕のスタイルだ。

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より