徳とは無類の明るさのことである

行徳哲男

安岡正篤先生は
「徳とは無類の明るさのことである」と言われた。
知識や技術は徳ではない。
明るく、人好きで、世話好きで、人に尽くすことができる
人こそ、徳のある人なのである。
ゆえに徳のある人は元気がいい。

「真剣」と「深刻」とは違う
悲劇の主人公のような生き方は真剣とは言わない。
真剣というのは、もっと軽いものである。
真剣になればなるほど軽くなれる。
真剣な人も「明るい人」である。
眉間に皺を寄せて深刻に生きている人は
実は一番真剣に生きていないのではないか

金メダルを9個も取った陸上のカール・ルイスはコーチに、
「50m過ぎたところから笑え」という指導を受けた。
昔は笑いながら、練習していると、真剣にやっていないと
見なされた。
今は違う。笑うと緊張が緩み、筋肉が柔らかくなり、
リラックスできると分った。

人を見るときはどこに視点を置くかが大事だ。
一見、真剣そうだが、深刻な状態に陥っているのか
軽くて、いい加減そうに見えるが、行動は真剣で真摯なのか
人は実際の行動をみればわかる
無類に明るくて、人好きで世話好き
人に喜んでもらうことが大好き
世のため人のために尽くす人
そして、こだわらない飄々とした軽さ
それが、徳のある人だ

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より