『ブロックチェーンレボリューション』

ドン・タプスコット、アレックス・アプスコット

ブロックチェーン技術といえば、ビットコインが有名ですが、他にもさまざまな取引に使われる可能性がある技術であり、その全容を知ることで、次のビジネスの可能性を知ることができます。

UberやAirbnbを凌ぐ取引システム、行列を作らずに手元のスマホから送金できるサービス、食べ物の履歴を知ることのできる検索、信用を元に世界中から資金を調達できる可能性、使った分だけ課金され、貸した分だけ収入源になる「メータリング・エコノミー」…。

この新たなプラットフォームが普及すれば、あらゆることをリアルタイムで電子的に照合できる。近い将来、身のまわりの製品がすべてインターネットに接続され、人間の指示がなくても自分で必要な電力を調達したり、大事なデータをシェアしたり、さらには健康管理から環境保護まで何でもやってくれるようになるだろう

モバイル送金サービスのアブラ社は、ブロックチェーンを使った国際送金ネットワークを開発した。銀行の窓口を介さず、スマートフォンで簡単に現金を送れるシステムだ。これまで送金に1週間かかっていたのがわずか数分程度に短縮され、手数料は7%以上かかっていたのがわずか2%程度ですむ。アブラ社は今後さらにネットワークを広げ、世界中のATMの数を上回る規模にしたいと目論んでいる

単にお金の支払いが変わるだけではない。誰が何を持っているか。このコンテンツの権利は誰にあるのか。誰が医学部を卒業しているか。誰が銃を購入したか。誰がこのナイキの靴やアップル製品をつくったか。このダイヤモンドはどこから来たのか。ありとあらゆる記録を、確実に知ることが可能になるブロックチェーンを使えば、取引相手がお金を払ってくれないというようなリスクを考慮する必要はない。取引成立と同時に決済が完了するからだ

ジェレミー・アレールは、金融業界のグーグルをめざしている
アレールの立ち上げたサークル・インターネット・フィナンシャル社は、ベンチャー史上最大規模の資金を調達して順調なスタートを切っている「3年から5年のうちに、好きな通貨で価値を保管できるようなアプリを提供します。ドルでもユーロでも円でも人民元でもいい、デジタルであれば何でも受けつけます。世界中のどこへでも一瞬で支払いができて、セキュリティも万全で、プライバシーは固く守られます。そして何より、無料で利用できます」

無料とは大きく出たものだ。とはいえ、それでも儲かると判断したから、ゴールドマン・サックスや中国のベンチャーキャピタルIDGが出資を決めたのだろう

〇メータリング・エコノミー
購読しているメディア、物理的な空間、電力など、使っていないものがあれば何でも収入源に変えられる
物理的なものもメーター単位でシェアできる
ブロックチェーンなら、牛1頭ごとの情報が管理できるだけでなく、スーパーで販売される一切れがどこから来たかということまで正確に追跡できる
たとえば、必要書類が確認できなければ動作しない自動車はどうだろう。免許証や車検の有効期限が過ぎていたら、エンジンがかからないようにするのだ

ブロックチェーンを使えば、募金を取りまとめて送金するための仲介機関が不要になる。だから、お金が不確かな用途に消えてしまうことはないし、途中で盗まれる心配もない
大量のハッシュ計算を行うために消費される電力、雇用の喪失、そして監視社会の可能性や犯罪への悪利用…。課題は山積みです。
それでも、「透明性」に対するニーズがある限り、ブロックチェーンは発展し、インターネットの次なる革命へとつながるのでしょう。
民主的であるはずだったインターネットが結局、政府や大企業によって牛耳られ、われわれのプライバシーを危機にさらしている

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より