「愛とは相手に変わることを要求せず、相手をありのままに受け容れることだ」

現代イタリアの劇作家ディエゴ・ファブリ

この言葉は「愛のリトマス試験紙」になる。恋人どうしの愛であれ、夫婦の愛であれ、親子の愛であれ、一度このリトマス試験紙によってテストしてみるとよい。
そうすれば、それが本物の愛であるか否かが分かる。

たとえば、恋人どうしで、食事をするときの相手の食べ方がいやだと悩んでいる人がいる。どうしたら相手を変えることができるか…と
質問されることが多いが、それのような質問が出てくるのは、その人が相手を愛していないからだ。
相手を支配しようとしているのであって、それは愛ではない。自分が変われないのであれば、その相手との恋はやがては冷めるだろう。

夫婦のあいだも同じだ。二人は夫婦になってしまったのだから、その結婚を解消したくないのであれば、互いに相手を変えようとしてはいけない。
自分のほうが変わろうとすべきだ。それが結婚をつづけさせるうまいやり方である。
親子の関係だって、同じことがいえる。親は自分の希望を押しつけて、子どもを変えようとする。
親から見た「いい子」にさせようとするのだが、それは親が子どもの支配者になろうとしていることだ。
真実の愛情を持った親であれば、あるがままの子どもを受け容れるのが、真の愛だ。わが子の成績を一方的にしかる親は、所詮は支配者と知るべきである。

アルコール、除菌、マスクの仲間の経営塾より