「ありがとう」の励行

小林正観 

「ありがとう」を言った数がある一定数を超えたとき、奇跡としか言いようのない現象となって、その人に降り注ぐ。
「ありがとう」を、ただひたすら3日間、「心を込めない」で言い続けた人の話だ。1日目と2日目は何事もなかった。ところが、3日目の朝、夫を送り出したあとに「ありがとう」を1000回ほど言っていたら、突然、お腹の底から熱いものがこみ上げてきた。熱いものはそのまま口を通り過ぎて上に上がり、やがて、目から「滝のような涙」が流れはじめた。そして、涙が出てからは、心の底から「ありがとう」と思えるようになって、それどころか、コーヒーカップやお皿など、身のまわりにあるものが、「ありがとう」と自分に話しかけてくるような気がした。彼女は、「お礼を言うのは、自分のほうだ。こちらこそ、感謝だ」という気持ちになって、身のまわりにある、一つひとつのものに、「こちらこそ、ありがとう」「こちらこそ、ありがとう」と、感謝を伝えた。

なぜ、身のまわりのものが、「ありがとう」を言い返しているような気がしたのか?彼女が「ありがとう」を言い続けていたことで、「モノ」の中に入っていた魂が、目を覚ましたのかもしれない。この女性から「ありがとう」を言われ続けた結果、椅子、机、時計、黒板、サインペン、シャツ、ベルト、コーヒーカップ、お皿といった「モノ」の中に「ありがとう」のエネルギーがどんどん溜まっていって、「ありがとう」のエネルギーがある時点で臨界点に達しあふれ出し、「ありがとう」と言われていると感じたのだろう。
「モノ」たちは、ニュートラルな状態で存在していたのに、女性が口にした「ありがとう」のエネルギーを溜め込み、やがてそのエネルギーが臨界点を超えて、あふれ出したように感じたと、考えることができる。

では、「モノ」に言っている「ありがとう」を人間に言ったらどうなる ?「モノ」ですら言い出すとしたら、人間の魂なら、なおさら「ありがとう」を言い出すだろう。
すごく苦手な人、投げやりな人、非常に不機嫌な人、攻撃的な人がいたら、その人に向かって「ありがとう」を言ってみる。すると、この人たちの不機嫌さが、治ってしまうことがある。スーパーマーケットでお金を払い終わったときに、「ありがとう」と言って帰る。喫茶店でお金を払ったときに、「ありがとう」と言って帰る。片っ端から「ありがとう、ありがとう」と言っていったら、世の中はものすごく変わる。
もし、世の中のすべての会話が、「ありがとう」で成り立ったら、戦争、争い、憎しみはすべてなくなるだろう。
何かをしてもらったときに「ありがとう」を言うのではなくて、してあげた時にも「自分にさせていただいて、ありがとう」と言うようにすると、世の中は、きっと良い方向に変わっていく。

最後に、こう言わせてください。「こういう話をさせていただいて、ありがとうございます」

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より