ポピュリズムとは
ずばり、反エリート主義。反多元主義のことである。
1%のエリートがいる。自分は、その他99%の味方であると嘘をつく。これが、反エリート主義だ。
ポピュリズムは、ここで止まらない。自分だけが、人民の意志を代表していると嘘をつく。
自分は、100%を代表しているとの立場につくのである。
ポピュリズム政党は、政党とは名乗らない。フロント、運動、財団という名前を好む。
政党は分立を連想させて、人民の意志全体を代表するポピュリズムにはなじまないからだ。
ポピュリズムは、政党システムが弱い所で、よく育つ。
現代においては、民主主義とは政党民主主義を意味する。
今、欧米で起こっている政党システムの崩壊は、民主主義にとって一大事なのである。
ポピュリズムは政党システムを蝕む。
それが、政権を握ると民主主義そのものを蝕んでしまう。
彼らは、黙示録的な政治対決の舞台へ人々を駆り立てる。
そのために、常に状況を危機としてフレームする。
政治は、絶え間ない戦いとして演出される。危機は、リーダーのパフォーマンスの見せ場であるからである。
ポピュリズム運動は、ファシズムそのものではない。しかし、共通点は多い。
人種への妄執、暴力の美化、リーダーシップ賛歌などだ。
現代の民主主義にとって最大の敵は、共産主義ではない、ポピュリズムだ。
共産主義は、民主主義の理念を否定する包括的なイデオロギーだ。
ポピュリズムは、民主主義の中に発生したガン細胞である。
アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より