『マジ文章書けないんだけど』

前田安正

<例1>このバッグはブランドものなので、値段と人気が高く、品質とデザインが美しいブランドだ。

<改善例1>このバッグはブランドものなので、値段は高いが、若い女性に人気があり、品質がよくデザインが美しい。
<改善例2>このバッグはブランドものなので値段が高い。しかし品質がよくデザインが美しいので、若い女性に人気がある。

【問題1】次の文が不自然な理由を挙げてみよう。このモデルは背が高くて脚が長くスタイルがいいので顔が小さく、どんな服でもよく似合うモデルだ。
【解答例】(1)「このモデルは~モデルだ」となっている。
(2)「背が高くて脚が長くスタイルがいい」が「顔が小さい」ことの根拠になっている。「ので」は「根拠・理由・原因」を表す接続助詞。「が」は直後の述語にだけ影響するけど、「は」は直後の述語だけでなく、遠くにある述語にまで影響する

<例5>タケル君がユミの新しいカレシなんだって。
<例6>タケル君はユミの新しいカレシなんだって。
<例5>の場合は、ユミにカレシができたことは知っていて(既知情報)、それがタケル君だったってこと(未知情報)を伝える文

×従来からの方法→◯従来の方法(「従来」は、以前から今までの意味)
×満天の星空→◯満天の星(「天」は空の意味)
×満面の笑顔→◯満面の笑み(「面」は顔の意味)

受動態には「被害者意識」を表現する効果もある。
とっておいたスイーツを妹に食べられた。妹は私がとっておいたスイーツを食べた。

最初に過去形で「軽井沢に出かけた」と書くことで、客観的回想シーンを提示するだろ。
そこから、「お買い得の洋服がないか探す」「歩いているだけでも楽しい」「旧軽井沢銀座まで歩く」と現在形で書くと、その回想のなかに入り込んで、
君の言うライブ感を出せるんだ。

人間は「状況」に応じた「行動」をとり、それによって「変化」する。SNSの文章って「状況」だけを書いているものが多い。
人間は「状況」に応じた「行動」をとり、それによって「変化」するという原則をきちんと踏まえれば、良い文が書ける。

アルコール、除菌、マスクの仲間の経営塾より