「小商いのすすめ」

平川克美

右肩上がりの時代は終わった。「小商い」を勧める。事業規模の小さい家業に戻れという事ではない。信用を基本に、リピート客を離さない。大儲けは出来ないが、事業を継続して行けるビジネスだ。老舗旅館などにある。

高齢化が進んでいるので、介護分野にもビジネスチャンスがある。介護は、利用客から信用を得る事が何より大切だ。「正直商売」としての介護サービスなら、いくらでも需要がある。

給料が上がって行った時代を知っている人には、成長の無い社会は受け入れ難い。今は、世界的に中間層がやせ細り、一部の成功者と多くの脱落組が生まれてしまう。日本も例外ではない。

いらだちは理解できるが、定常化経済社会が当面、続くのだという現実は、しっかりと認識しておかないといけない。

皆が互いにハッピーな、「ウィン・ウィン」は、右肩上がりの時だけだ。
落語に「三方一両損」という噺がある。皆が少しずつ損すれば問題は解決する。本当は、日本人はそれが得意なはず。
これからは、少しずつ不満を分け合うという意味の「ルーズ・ルーズ」という生き方にシフトしないといけない。

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より