額に汗して到達する「日本のトップ5%」年収1000万円を実現する思考法

俣野成敏

年収1000万円への道。成功者はこの考え方を理解し実践している

〇サラリーマンが稼げないワケ現在、サラリーマンの給料は、頭打ちが続いています。国税庁の調査によると、2014年のサラリーマンの平均給与は415万円。1997年の467万円をピークに、ジリジリと下がり続け、いまや年収400万円も目前にまで迫っています。今、サラリーマンという職業は危機に瀕しています。
国の経済成長率は鈍化し、企業も一様に、元気がありません。企業の売り上げが上がらなければ、そこに依存しているサラリーマンの給料も上がらないのは自明の理です。
そこで、僕がオススメしているのは、「ハイブリッドクワドラント」という、クワドラントを分散することです。クワドラントとは、「Eクワドラント:従業員」「Sクワドラント:自営業者」「Bクワドラント:ビジネスオーナー」「Iクワドラント:投資家」という、4つの職業区分のこと。クワドラントの分散については、早い話が兼業をすることです。兼業といっても実際は、「兼業しやすいクワドラント」と「しにくいクワドラント」があります。

〇サラリーマンが収入を増やすには一般に、サラリーマンが収入を増やす方法とは、次の3つがポピュラーな方法です。《サラリーマンが収入を増やす方法》給料を上げる(Eクワドラントを極める道)副業をする(Sクワドラントとのハイブリッド)投資をする(Iクワドラントとのハイブリッド)
ロバート・キヨサキ氏が提唱したキャッシュフロー・クワドラントについては、これがなぜ、そんなに大切なのかというと、これらが「お金を稼ぐ方法」を示しているからです。
もともと、EクワドラントとSクワドラントは、自分自身が働いて、お金を生み出す源泉となっているため、どんなに頑張っても、やがて頭打ちになる時がやってきます。「自分」という、物理的時間的限界が壁となるのです。サラリーマンの時間不足を解消しようと、本屋には、効率を追求している本がたくさん並んでいます。速読、早起き、段取り……これらを実行すれば、ある程度の成果はあるかもしれません。
しかし、これだけははっきりいえます。それは「どんなに頑張っても1日24時間は絶対に増えない」ということです。このように、自分ひとりで稼げるお金には限界があります。そこで、「自分以外のモノに、代わりに働いてもらおう」というのがBクワドラントやIクワドラントの発想です。Bは他人を雇用して働いてもらいIはお金自身に働いてもらおうという考え方です。ただし、BやIを行うためには原資が必要になります。多くの人がここで足止めされており、「始めたくても始められない」というジレンマに陥っているわけです。

〇労働分配率とはこれまで、ほとんどのサラリーマンは、収入を増やすためには「自分の給料を上げることだ」と考えて、仕事に打ち込んできたと思います。けれど、「サラリーマン」というシステム上、会社の収入が増えない限り、どのみち給料が上がる見込みはありません。もともと、サラリーマンとは稼げない構造になっています。
それはどういうことかというと、労働分配率が関係してきます。通常、会社は材料などを仕入れ、加工して商品・サービスにしたものを販売し、利益を得ています。この利益とは、商品に付けられた「付加価値」です。たとえば、仕入れてきたりんごを、ただ並べて売るだけの企業では、基本的にりんごにつけられる付加価値とは、「りんごを運んできた手間賃」や「美味しいりんごを選んできた選別料」などになるでしょう。しかし、このりんごをアップルパイに加工した場合は、その分の加工料や技術料などを上乗せできます。
これが付加価値(利益)の差です。僕らが通常、使用しているさまざまなサービスや商品には、何かしらこうした付加価値が上乗せされています。商品に、いかに高い付加価値を付けられるかが、商売をする者の腕の見せどころということです。労働分配率とは、会社がこのように生み出した付加価値のうちの、人件費が占める割合のことをいいます。先ほどの例でいうなら、50円分のりんごを200円のアップルパイに加工した場合、150円の利益のうちの何%が人件費なのか?ということです。
サラリーマンの方は、ご自分が商売をされる場合の情景を思い浮かべていただければお分かりだと思いますが、一般に、何かの商品やサービスをつくり出すためには、材料を仕入れ、それを加工する手間がかかります。つまり、商売をするには、最低でも材料を買う「お金」と、加工するための技術や「時間」を必要とするということであり、その2つのリスクを負うことを意味します。ところが、サラリーマンの場合は、時間のリスクしか負っていません。基本は自分のお金を出す必要がなく、商売に対するリスクも会社が責任を持っています。だから、その分だけ取り分が少なくなるのです。このように、「何に対してリスクを負っているか?」ということで、リターンも決まってきます。「給料が1000万円欲しい」といったところで、会社がそれだけの利益を上げていなければ、払うことはできません。もし、あなたがもっと収入を増やしたいと思うのであれば、先にその分だけのリスクを取る必要があるということなのです

アルコール、除菌、マスクの仲間の勉強塾より